行った展覧会の感想もたくさん棚上げ状態。芝居にもあまり行っていないですし。
そんな中、あまり間を置かずに映画を観に行っているので、つらつらと感想を書いてみたいと思います。
まずは「大奥」。
原作漫画のファンなので、最初に映画化の話を聞いた時には、どうやって?誰が?と思ったものです。
まだ完結していない漫画、しかも時代劇で長い年月の経過があります。そのうえ設定がSF。
どうするのかと思っていたら、映画化されるのは1巻だけ。
つまり、水野・吉宗編のみ。
それなら納得です。
キャストについては、まぁ、普通(←えらそう、、)、と思っていました。
ただ、和久井映見さんだけはイメージ通り!そしてその期待は裏切られることなく、スクリーンの中に久通がいました。
この映画、男女逆転大奥ということで、男性に焦点をあてた宣伝をし過ぎではないでしょうか?
肝は女性だと思うのですが。
実際、吉宗、久通、越前を演じた女優陣が良かったのです。
政を成しながら、女性としての役目も果たさなければならない、そんな強さ、たおやかさがありました。(男性では三郎左がよかった)
これは、先に観た友人もいっていたことなのですが、とにかく演出がTVサイズなのです。
「のだめ」が映画になったら全然面白くなかったのと同じです。
江戸城とか、とってつけたような映像で笑っちゃったほどです。
大きく見せようとして、自ら小ささを晒してしまったような。
ストーリーは"割と"原作に忠実。
水野と鶴岡の対決は、演出が完コピかと思う程。
それにしてもですね、水野が垣添より小柄っていうのがどうにも納得いかないわけですよ。
演技が割に良いだけに、、、。
友人もいってましたが、"レディースデーなら"いいのでは?
またはTBSで放映されるのを待てばいいと思います。
続いて「悪人」
もともと吉田修一さんの小説が好きなので、原作は読んでいました。
吉田さんの小説はいくつか映像化されているので、映画化の話にもさほど驚きはありませんでしたが、期待もありませんでした。
以前ドラマ化された小説は、まるで別物に作り変えられていたりしたもので。
しかし今回は、吉田さんご自身が脚本で参加しているというので安心して観に行きました。
なぜ彼は人を殺したのか?
なぜ彼女は殺されなければならなかったのか?
なぜ彼女は彼と一緒にいたかったのか?
悪人とは誰の事なのか?
深津絵里さんも、妻夫木聡くんももちろん良かったです。
しかし何と言っても、満島ひかりちゃんと柄本明さんが素晴らしかったなぁ。
殺された娘との対面で、身体に掛けられた布から足先だけが出ているのを目に止めて、そっと掛け直すシーンや、雨の中の幽霊のシーンは、涙がでました。
大切な人がいない人間が多すぎる
このセリフは心にささります。
小説には、事件によって少なからず影響を受ける人たち(映画には登場しない人物)も描かれています。
その中のひとり、金子美保という女性にインスピレーションを得て、アーティストの束芋さんが、個展「断面の世代」に展示していたのが、『油断髪』という作品です。
新聞連載時の束芋さんによる挿絵をまとめた「惡人」という文庫もあります。
最後に、「瞳の奥の秘密」
25年前の事件に囚われている男性。
当時担当した、凄惨な殺人事件。
定年で退官したのを機にその事件に関する小説を書いている。
事件に関わった懐かしい人を訪ねていくうちにある事実に行き当たる。
過去と現在を行き来し、言葉の断片、ちょっとした仕草、視線が雄弁に語り、全てがカチッと繋がる、ミステリーの様な話です。
しかし、謎を解くというよりも、過去から解放されて未来を考えられるようになる主人公の変化が大切な気がする映画です。
先に観ていた友人は、ブエノスアイレスという地名が出るまでスペイン映画だと思って見ていたらしいのですが、確かにそんな雰囲気の映画かもしれないです。まぁ、どちらもスペイン語ですしね。
「パンズ・ラビリンス」の虚と実を行き来するような感じとか。
あと、個人的には「題名のない子守唄」に感じた渋い魅力を感じました。
実は昨日、「シングルマン」にいく予定だったのですが、ご一緒する方の都合がつかず、来週に延期です。観たら感想を書きたいです。
そうそう、「小さな村の小さなダンサー」も観たのですが、この世界情勢の中、気持ちがざわざわしていて、なかなか整理がつきません。
ただ、バレエシーンがたくさんあってそれは素直に楽しめました。