奈良旅行(何年か前)の事を思い返していたら、ある事を思い出した。
奈良駅あたりからバスで浄瑠璃寺へ行く、その前に近くのミスタードーナツでコーヒーを飲んでいた。
入り口を見ると会社員らしき男性三人連れが入ってきた。ひとりは外国人で、日本人のうち、ひとりは背が高くあごまで髭をたくわえていた。
ジャケットを着ていたが、幾分ラフな感じだったので、仕事関係のお客さまを観光に案内しているのか?という印象だった。
私はといえば、あちこち観光し、
いよいよ帰京の日。
宇治により、平等院で“ほおぉー”と言い、東福寺では、読経を聞きながらさんざんまったりし、夕方近くに鍵善で葛切りを食べていた。
すると、前日の三人連れが入ってきた。
まぁ、奈良、京都を観光していたらこんなこともあるよね、と思った。
ところが、東京に戻ってから一週間ほど経った頃、仕事場へ向かっていたら、そのビルから続く歩道をむこうからやってくる二人連れが、奈良で見かけた三人連れのうちの日本人二人だったのだ。
こういうこともあるんだな。
さて、時は変わって……
パリから東京に帰るためCDG空港にいた。
飛行機が遅れていてゲートで暇をもてあましていた時、目の前に座るカップルが目に入った。
長い黒髪のきれいな女性だった。
そして帰国した翌日、仕事のために移動中、乗り換え駅のホームでコントラバスを持ちながら歩く男性がいた。その横には髪の長い女性が……、なんと、前日空港で見かけたカップルが私の目の前を横切っていった。
日常ではないところで見かけた人物が、自分の日常に姿を現して、少し不思議な気分になった。
……こんなことを思い出したのは、本の整理を(少しだけ)していて『まひるの月を追いかけて』を見つけたから。
初めて読んだ恩田陸さんの小説。
これは完全に“タイトル買い”
読んでみたら奈良を旅する話(すっごく大雑把に言ってしまった)で、しかもミステリーでもあって、恋愛も家族もあって…とにかく、おもしろかったのだ。
久しぶりに見てパラバラと飛ばし読みしていたら、奈良旅行を思い出し、↑の話に思いがとんだというわけ。